「外出したい」「学校へ行きたい」「仕事をして自立したい」
そんな障がい児と家族の願いを叶えるため、子どもたちが必要とする車いすを届ける活動です。
• 品質の良さ
• 種類の豊富さ
• 基本的に使用する国で調達できるもの
• 個々の身体のサイズや障害の特徴に合わせたフィッティング
• 車いすを届けたあとのフォローアップ、修理、交換
• 障がい児の生活や通学のニーズに沿った支援とセットで提供
障がい児の本当の意味での「移動の自由」「生活の質の向上」を目指す上で、どれも必要なものです。車いすそのものではなく、それに伴うサービス・支援をいかに充実させるか、それが重要なのです。
そのためWAFCAでは、世界保健機関(WHO)の「資源が少ない地域で手動車いすを提供するためのガイドライン」で提唱されている8つのステップを取り入れ、地域のお手本(モデル)となるために、車いすサービスのレベルアップに取り組んでいます。
国別内訳 | |||
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タイ | 3,542 | 台 | |
中国 | 1,470 | 台 | ※1 |
インドネシア | 750 | 台 | |
その他 | 181 | 台 | ※2 |
2019年9月、WAFCATは車いすサービス提供事業の更なる向上を目指して、「車いすサービスセンター」を設立しました。
この車いすサービスセンターは、WAFCATとサムットプラカーン県特殊教育センターとの協働事業として、特殊教育センター内の建屋の一部を改装し、設立されました。
Guidelines on the Provision of Manual Wheelchairs
in Less Resource Settings (2008)
「障がいのある子どもたちが学校へ行くということ」
朝起きてからの身支度、学校までの道のり、教室で過ごす時間など、家を出てから家に帰るまで、ごくあたりまえの1日の生活の中に、本人と家族にとって乗り越えなければいけない大きなハードルがいくつもあります。 経済的に恵まれない農村部、学校が遠くて移動が不便な遠隔地であれば、さらにそのハードルが増すことは容易に想像できます。
日々苦しい生活の中で、貴重なお金や時間、労力を割いて
「障がいのあるわが子に教育を受けさせることに何のメリットがあるのか?」と考えてしまう親がいるのも事実です。
それでも「学校に行きたい」と願う子どもたちがいます
しかし、どんな障がいがあっても(なくても)、子どもが社会の中で成長し、知識や知恵を身につけ、自信と尊厳を持って自立するために『教育』はなくてはならないものです。
学校に行って友達に会いたい、もっと勉強したい、みんなと同じように毎日を学校で過ごしたいと考える子どもたち。そんなわが子の喜ぶ顔、できることが少しずつ増えていく姿を見たいと願う家族。
そんな一人ひとりのチャレンジや想いにとことん寄り添うのが
WAFCAの教育支援活動です。
国別内訳 | |||
---|---|---|---|
タイ | 2,212 | 名 | ※1 |
中国 | 266 | 名 | ※2 |
インドネシア | 60 | 名 | ※3 |
2021年度 タイの子どもたちのWish List
教育支援基金募集チラシ&申込書
活動地域の障がい児が車いすで通う学校は、村の一般学校であったり、別の施設建屋を間借りして教室として使っていたりすることも多く、車いすで移動しやすいバリアフリーな環境の整っているとは言えません。
車いすを受け取った子どもたちや介助者である家族が、より安全に安心して車いすを使用できる環境を整え、事故などによるケガや介助者の負担の軽減を目的に、自宅にバリアフリーのトイレ、舗装床、通路、スロープ、手すりなどを設置する活動です。
ウドンターに住むノンタヌット・カムディブーン(愛称ノート)君は、脳性麻痺と肥満のため移動に障害があり、一日のほとんどをベッドで過ごしていました。病院からもらった車いすは壊れてしまい、それ以降は外出することもなくなりました。這って家の中を移動する際、荒れたコンクリートの床や、トイレまでの舗装のない通路のせいで脚は傷だらけでした。
そこで、まず壊れた車いすをサイズの合う新しい車いすと交換し、トイレへの通路と自宅から表通りまでの通路を舗装しました。また、家族に対して、背中や腰を痛めないベッドと車いすの乗り降り介助の指導を行いました。
ノート君からのメッセージ
新しい車いすと幅のある通路のおかげで、一人でも容易にトイレに行けるようになりました。もう脚も痛くありません。ずっとベッドから動けないなんてこともありません。
自力で家の中はもちろん、外の通りまで出ていくことができるのは最高の気分で、とても嬉しいです。
ノート君のお母さんからのメッセージ
子どもが一人でできる身の回りのことが増えたことで、介助の時間が減り、背中の痛みも消えました。おかげで、毎日の生活に希望が持てました。ご支援ありがとうございました。
車いす支援事業、教育支援事業の一環として、障がい児、保護者・介助者、車いすプロバイダー等を対象に、様々な研修・セミナー・キャンプを実施しています。
各プログラムは、毎年、現地のWAFCAT、WAFCAI事務局によって企画提案され、現地の関係者やスポンサーの協力で行っています。
WAFCAでは、障がい児やその家族、専門家、WAFCA支援者、未来を担う若い世代が、互いに行き来する
faca to face の交流を通じて、相互理解と支援レベルの向上を目指す交流事業をおこなっています。
「顔の見える支援」「障がい児・者一人ひとりに寄り添う支援」を目指す、会員向け現地訪問ボランティア交流ツアーです。
タイ・インドネシア・中国のWAFCAの活動現場を訪れ、障がい児や現地のスタッフと交流したり、車いすの修理やバリアフリー工事の作業を体験したりします。
2001年からこれまでにタイで19回、インドネシアで1回、中国で10回開催しています。
会費や寄付が実際にどう使われていて、支援している子どもたちはどんな生活をしているのでしょうか?
現地で見て聞いて触れ合って、しっかりじっくり知ることができます!
WAFCAの現地スタッフやボランティアと親交を深める食事会や観光が盛りだくさん!
楽しめること間違いなし!
WAFCAの活動地域にある特別支援学校、行政機関、障がい児の自宅を訪れ、現状や課題について考えるツアーです。
また、様々なボランティア活動や交流プログラムを通じて、異文化を体験することができるプログラムになっています。
ツアー催行の期間だけでなく、出発前の勉強会や企画会議、さらに帰国後の振り返りのサポートもおこなっており、より理解を深められ、思考力や問題解決力が培われます。
プログラムを通じて理解が深まる!事務局スタッフやツアー経験者がしっかりサポートします!
ツアー参加者は多種多様。普段と違うフィールドの人とともに活動ですることで、視野が広げられる!
ホームステイや食事、観光を通して、現地の人との交流と本格ローカル体験ができる!
「世界の子どもたちに絵本を届けたい!」という思いで愛知淑徳大学の学生とWAFCAが協働で絵本作りに取りかかりました。この絵本で子どもたちに‟心のバリアフリー”を学んでほしいです。
立場や年齢にこだわらず、みんなで集い、交流や意見交換を通じて、活動の輪を広げていくチャリティーディナー。それがWAFCABA(場)です。
開催日 | 2019年8月6日 |
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場所 | 刈谷市内飲食店 |
参加人数 | 41名 |
内容 | 交流、現地活動報告、タイ・インドネシアのビデオメッセージ紹介、抽選会 |
会費のうち500円を寄付に。合計で29,410円の寄付が集まりました。そのお金で車いす2台を購入し、WAFCAの活動国に贈られました。
WAFCAはボランティアの皆さんによる様々なサポートに支えられています。
ボランティアに参加してくださる皆さんは、
「普段関わりのない人たちと交流が楽しい」
「困っている人たちのやくに立てることが嬉しい」と、笑顔で活動してくださっています。
<ボランティア紹介>
タイ(正式名称 タイ王国)は、首都バンコク都と76県で構成され、人口はおよそ6900万人です。
タイ国家統計局の2012年の調査によると、タイ国民のおよそ150万人(人口の2.3%)が障がい者であり、その大多数が農村部に住んでいます。農村部の平均収入は都市部の10分の1とも言われています。WAFCAが支援を行っているのも、こうした経済的に恵まれない農村部で取り残されてしまっている子どもたちです。
同調査によると、5歳から30歳の障がい者の約85%にあたる185,240名がまったく教育を受けておらず、15歳以上の障がい者の約75%が失業しています。障がい者手帳を取得すれば、社会福祉局より月々約3,000円の補助金を受け取ることができます。
また、WAFCAによる2016年の調査によると、毎年タイでは約17,000台の車いすが必要とされています。タイ政府が4,000台、民間団体が3,000台提供していますが、充分に足りているとは言えません。
【WAFCAT20周年記念誌】
WAFCATの20周年を記念して発行した、設立から20年間のタイの活動の成果をまとめた報告書です。
アジア車いす交流センター・タイランド
略称:WAFCAT(ワフカット)
住所 | C/O DENSO (THAILAND) Co. Ltd.369 M.3 Teparak Road, T. Teparak, A. Muang, Samutprakarn 10270, Thailand |
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電話 | (+66) 02-758-4646 (ext. 2441) |
メール | wafcatthai@gmail.com |
ホームページ | https://wafcat.or.th/en/site/index |
https://www.facebook.com/wafcat.wafcatthai |
雲南省は中華人民共和国の南西部に位置し、ビルマ(ミャンマー)、ラオス、ベトナムと国境を接しています。
人口はおよそ4800万人で、その約60%は少数民族です。省都は昆明市です。
中国の人口の92%は漢民族で、残りの8%が少数民族に分類されています。雲南省には中国で少数民族として分類されている55の集団のうち25集団が住んでいて、雲南省の人口の3分の1が少数民族です。
中国の中ではもっとも開発の遅れている地域の1つで、所得格差も深刻化しています。少数民族が多く暮らす自治区や農村部の立ち遅れが格差拡大の原因と言われています
WAFCAでは、雲南省昆明市にある雲南特殊教育職業学院で学ぶ障がいのある学生への車いすと奨学金の支援、雲南大学日本語学科の学生を交えた日中の若者の交流活動を行っています。
雲南大学のホームページ http://english.ynu.edu.cn/
インドネシア共和国は、スマトラ島、ジャワ島、カリマンタン島、スラウェシ島、ニューギニア島を含む17,000以上の島で構成される島国です。
世界第4位にあたる2億6,700万人の人口と、世界最大のムスリム人口を抱える国として知られています。
インドネシア社会省の2010年のデータによると、インドネシアの障害者数は約1,158万人、労働省によると約720万人で、障害者の数が多いため支援が行き届かず、必要な車いすの数が圧倒的に足りていないことが課題となっています。
WAFCAが支援活動を行っているのは「ジャボデタベック都市圏(JABODETABEK)」と呼ばれる、ジャカルタ(Jakarta)、西ジャワ州のブカシ(Bekasi)、ボゴール(Bogor)、デポック(Depok)、バンテン州のタンゲラン(Tangerang)の4つの都市です。(2020年3月現在)車いすの数が足りていないため、これ以外の地域からの要請も多く、支援地域の拡大も検討しています。
アジア車いす交流センター・インドネシア
略称:WAFCAI(ワフカイ)
住所 | C/O PT.DENSO INDONESIA Jl. Gaya Motor 1 No.8, Sunter II Tanjung Priok, Jakarta Utara 14330, Indonesia |
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電話 | (+62) 021-6512279 (ext. 418/419) |
メール | wafcai.indonesia@gmail.com contact@wafcai.or.id |
ホームページ | http://wafcai.or.id/ |
WAFCAの活動