第2回 車いす製造・修理国際研修を開催 2003年11月

This entry posted on 2003/11/11, written by WAFCA

「障がい者のための車いすを、障がい者の手で」。

障がい者の経済的自立支援とアジアにおける車いす普及支援活動の一環としてはじまった昨年12月の第1回目に引き続き、今年も車いす製造・修理国際研修を開催しました。第1回は車いすの基礎を学習するため、標準の生活用車いすを題材にしましたが、今年は研修生からの要望もあって、手こぎ三輪車を題材としました。

自作の手こぎ三輪車に試乗する研修生
自作の手こぎ三輪車に試乗する研修生

日本ではあまり見かけない手こぎ三輪車ですが、アジアの国々では、未舗装のでこぼこ田舎道での中・長距離移動の手段として多くの障がい者が利用しています。
構造が比較的単純であること、自転車と構造が似ているため部品等も入手しやすいことなどから、地方であってもその生産や修理が比較的容易に行えるため、障がい者の自助グループで手こぎ三輪車の生産・修理を行いたいとの要望が多く聞かれます。そもそも、研修参加者が車いすの製造修理工房を設立することが、この研修の最終ゴールでもありますから、その工房の主力商品となりうる手こぎ三輪車の研修は、非常に重要であると言えます。

今回の研修は、WAFCATの職員でもあるビラワット氏を講師とし、タイ、ラオス、アフガニスタンからは昨年と同じ研修生、加えてマレーシア、ベトナムから新たな参加者を迎えて、11月5日から11日までの7日間、総勢14名で行いました。始めの2日間は、宿泊したホテルの会議室を会場に、製図の基礎を学習。製作する手こぎ三輪車の図面を研修生自ら描き、その図面から使用する資材の寸法を算出しました。

手こぎ三輪車の基礎構造を説明するビラワット氏
手こぎ三輪車の基礎構造を説明するビラワット氏

3日目以降はタイウィールに会場を移し、2人1組になって実際の三輪車の製作に取り掛かりました。算出した寸法どおりに資材を切断し、曲げ、溶接して三輪車を形作っていく過程で、計算間違いや勘違いなどから、何度か手直しを要するグループもありましたが、最終日には全てのグループが無事自作の手こぎ三輪車を完成することができました。

乾季で涼しくなった11月とはいえ、日中の気温が30度を越す暑さの中での作業に、時には研修生も疲れを見せることもありましたが、最終日に出来上がった手こぎ三輪車に自ら乗って颯爽と走る研修生は疲れも吹っ飛んだ様子で、その姿には作業を成し遂げた誇りと自信が感じられました。
完成した三輪車に乗って全員で記念撮影

完成した三輪車に乗って全員で記念撮影
完成した三輪車に乗って全員で記念撮影

今回は技術習得のためのトレーニングのみならず、研修に参加した研修生が所属する障がい者の自助グループが、車いすの製造修理工房を設立できるようにするために必要な情報を提供するワークショップも行いました。タイウィール工場の設立に関わった経験もあるタイ障がい者財団(TDF)の副理事長スティポン氏を講師として迎え、夕食後の時間を利用して2日にわたって講義を行いました。またその他の3日間は、各国の研修生が自分のグループの活動を紹介し、お互いの抱える問題を共有しあうワークショップを行いました。

研修を通じて得た技術や知識・情報を生かし、研修生が車いす生産・修理工房を設立していけるよう、引き続きフォロー活動を続けるとともに、今後私たちにどんな手助けができるか、研修生とともに考えていきたいと思います。